オードリー若林MC『ご本、出しときますね?』のまとめと感想



(『ご本、出しときますね?』最終回の光景。

 なお、無料配信は終わっているようです)

以前他のところでも書いたのですが、

6月24日の放送で、オードリー若林さんがMCをやっていた

『文筆系トークバラエティ ご本、出しときますね?ご本、出しときますね?』(BSジャパン)

の放送が終了しました。


この番組は本当に面白かったです。

どのくらい面白かったかと言いますと…

よっぽどのことがない限り、しかもノンフィクション以外の小説を読まず、はたまた世の中にどんな小説家が要るかも知らない私が見て、

「これは毎週土曜にブログに感想を書いとけばよかった」

と思えるほどです。

それくらい楽しめました。

笑うところもありますし、考えさせられることもありました。

とりあえず全部録画しておいて良かったなと思います。


毎週書くことはできませんでしたので、まとめを書いておきます。

なお、新潮社のサイト「BookBang」と、下記リンク先の「バックナンバー」にあるダイジェストの文章を呼んで、思い出しながら書いていきます。

「文筆系トークバラエティ ご本、出しときますね?|BSジャパン>バックナンバー」へのリンク

そして、最後の最後に全体の感想を書きます。

申し訳ないですが、そんなに深いことは書けないと思います。


第1回 2016年4月8日放送

ゲスト:西 加奈子(直木賞作家)、朝井 リョウ(直木賞作家)

印象に残っているのは、自分の作品が映像化されるにあたって、二人ともこだわりがほとんどないことでした。

撮影の場に行くと丁重にもてなしてくれるそうですが、そんなことをせずに、自由に解釈し自由な作品を作ることに集中してほしい、見たいなことを言っていました。

これは想像とまったく逆でした。

下記記事によると、西加奈子さんが

「原作者なんて、クソやって思ってやってほしい」

と言っていたそうですが、たしかにそうでした。

Book Bang「直木賞作家・西加奈子「原作者クソと思ってやってほしい」原作モノブームにひとこと」へのリンク

作家さんて自分の作品にこだわりがありそう、と言うイメージがあるんですが…

でも、自分のがベースとなっていろいろと手を加えられても、それで面白くて人々が楽しめるものが出来るんであればそれでいいや、と考えていたのかもしれません。


第2回 2016年4月15日放送

ゲスト:長嶋 有(芥川賞作家)、西 加奈子(直木賞作家)

バックナンバーに「長嶋が20年先までもたない言葉は使いたくないという自論を披露。」

とあります。

たぶん後世の人にも受け入れられやすいような普遍的な文章を書きたい、と言うことなんでしょう。

ただ、最近は言葉の変化や、モノが流行して廃れるのが早いので、それを抜きに文章を書くのは大変だろうな、と思いました。

Book Bang「芥川賞作家・長嶋有は女じゃなかった!「ゴリゴリのおじさんが出るとはね」オードリー若林も爆笑」へのリンク


第3回 2016年4月22日放送

ゲスト:長嶋 有(芥川賞作家)、朝井 リョウ(直木賞作家)

Book Bang「朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』の続発するパロディについて語る」へのリンク

上の記事の最後にある

「長嶋さんの「本棚でその人の個性がわかるは嘘だ」」

と言うのがありました。

それを見たときは、いったんは納得したんですが、でもわかるんじゃないかな、と私は思ってます。

私の本棚見てまずわかることは

「この人は本、いや本だけじゃなくものを捨てられない人なんだろう」

と言うのがわかるでしょう。

ちなみに我が家では、太宰治の小説や研究本が並んでますが、それは女房のもの。

一方で女性が書いたコミックが何十冊とありますが、それはほとんど私のものです。


第4回 2016年4月29日放送

ゲスト:加藤 千恵(歌人/小説家)、村田 沙耶香(小説家)

この回は村田沙耶香さんの超絶な個性が忘れられない回でした。

彼女や、彼女の作品を、様々な作家達が「クレイジー」と言う気持ちも想像がつきました。

(そのクレイジーなエピソードを、普通の表情で語っていたのも驚きましたが)

その中で一番意外だったのが

「ラストシーンは決めずに書く」

と言うことでした。

そして、書いていくうちに、ぼんやりとはあったラストシーンのイメージと全然違うものになって

「あ、こんなのになっちゃった」

と自分でも驚くことがあるそうです。

私もブログを書いているとそう言う経験をすることがちょくちょくありますが、このブログは商品になるほどのものではないですし、そもそも私は、ブログは「考えをまとめるためのツール」だと思っているので、そうなっても不思議はないと感じています。

でも、小説をそういう風に書く人がいるとは驚きました。

この回はたぶん一番印象に残るものだと思います。

また、登場した作家の中で、誰の小説を最初に読みたいかと聞かれると、たぶん村田 沙耶香を最初にあげることになるでしょう。

Book Bang「「よく抱きつかれる作家」村田沙耶香 オードリー若林に迫られ「変態」にまつわる本をオススメ」へのリンク


第5回 2016年5月6日放送

ゲスト:平野啓一郎(芥川賞作家)、山崎ナオコーラ(小説家)

山崎ナオコーラさんの「あきらめる」というルールに、ちょっとハッとした回でした。

これはけっこうできそうでできないことだと思うんですよ。

「あきらめられないこと」が煩悩で人間はなかなかそれを捨てられませんから。

私もあきらめられないことがいくつもあります。

例えばこのブログの読者数を伸ばしたいとか…

一種「悟り」のようなものかな、と思いました。

しかし一方で、山崎ナオコーラさんはこの番組の収録に送れそうになったのを「あきらめずに」猛ダッシュでスタジオを目指したというトークには笑いました。

でも、山崎ナオコーラさん「あきらめる」とは意味が違うんだろうと思います。

Book Bang「平野啓一郎「天才はやさしい。中途半端な人ほど横柄」天才の条件について語る」へのリンク

そして、平野啓一郎さんの「天才はやさしい。中途半端な人ほど横柄」には、たしかにそうかもしれない、と考えさせられました。


第6回 2016年5月13日放送

ゲスト:佐藤友哉(小説家)、島本理生(小説家)

ゲストのお二人は夫婦だそうで、まずそのことに驚きました。

佐藤さんが島本さんに

「君ちょっとぬいぐるみ食べてみてくれない?」

と頼んだと言う箇所にはあまり驚きませんでした。

私の数少ない愛読書、「シャーロック・ホームズ」シリーズの中に出てくるホームズは、そんな人ですから。

Book Bang「不倫小説を書いた妻に「ゲスな相手はいるの?」作家夫婦の告白にオードリー若林も苦笑」へのリンク


第7回 2016年5月20日放送

ゲスト:藤沢周(芥川賞作家)、羽田圭介(芥川賞作家)

藤沢周さんの『オレンジ・アンド・タール』は、たまに「オードリーのオールナイトニッポン」でタイトルを耳にします。

しかし若林さんが書いたその解説を、

「当時読んで嫉妬しました」(羽田圭介さん)

と言ったのには驚きました。

ただ、若林さんの本職はツッコミですから、そういうのを見つけるのはうまいと思います。

でも表現力を含めて嫉妬されたんなら、すごいな、と思いました。

「女子アナは僕レベルの芸人は視野に入れてない。

 水卜ちゃんは好きだけど」(若林さん)

と言うくだりは、よく言ったし、よくカットされなかったな、と思いました。

ますますテレビ界のおきてがわからなくなった回でした。

Book Bang「オードリー若林「女子アナは中堅芸人ごときを相手にしない」も、水卜麻美アナは好きだと告白」へのリンク


第8回 2016年5月27日放送

ゲスト:海猫沢めろん(小説家)、白岩玄(小説家)

この回はこれまでのゲストの方から推薦があった二人。

特に海猫沢めろんさんはおもしろいということでしたが…

「ファイヤーダンスやった」と言う言葉が2回も出てきて、どんなんだろう?とそれが頭の中でグルグルした回でした。

今でも時々仕事中なんかに、そのことが頭をグルグルします。

Book Bang「小説家・白岩玄『野ブタ。をプロデュース』ドラマ化後に訪れたドン底を語る」へのリンク


第9回 2016年6月3日放送

ゲスト:中村航(小説家)、中村文則(小説家)

中村文則さんの、

「ベッドシーンを書くときは、AVを流しながら書く」

と言うのに驚いた回でした。

理屈はわかるんですが、仕事になるのかな?と。

中村航さんがいじられる理由が、なんとなくわかる回でした。

なお、太宰治の『きりぎりす』がオススメの一冊として紹介されました。

太宰ファンの女房に

「うちにこの本ある?」

と尋ねたら、あるとのことでした。

そこで読もうとしない私って、いったいなんなんでしょうね。

Book Bang「オードリー若林MCの文筆系バラエティー 1クールで終了に「もったいない」の声」へのリンク


第10回 2016年6月10日放送

ゲスト:窪美澄(小説家)、柴崎友香(小説家)

「僕と俺の間の言葉が欲しい」(若林さん)

と言う言葉には、激しく同意しました。

「僕」と「俺」が聞き手に訴えかける自分の立ち位置に、かなりのギャップがあると思うんですよ。

(このブログでは「私」で通してます)

それが印象に残った回でした。

Book Bang「オードリー若林「僕と俺の間の言葉が欲しい」「女性の“ボク”はキツい」鋭い言語感覚に作家も共感」へのリンク


第11回 2016年6月17日放送

第12回 2016年6月24日放送

ゲスト:角田光代(小説家)、西加奈子(小説家)

このゲスト2人で、前編と後編と言う形で放送されました。

角田光代さんには不思議なオーラを感じました。

そして、前編だか後編だか忘れましたが、たしか角田光代さんが

「昔の大人は、大人を引き受けていた」

と言う表現をしたのには、おお、これぞ私がイメージする「作家の言葉遣い」だ、と思いました。

「引き受けていた」

と言う表現がいいなと思いました。

「演じていた」では嘘くさいし、「役割を果たしていた」では冗長だし…

「引き受けていた」がぴったりだと思います。


「小説を書くことは、ズルをしやすい」

と言うのも意外でしたが、聴いて納得しました。

そして、他人の小説を読んで、あ、ズルしてるな、って言うのがわかると言うのもすごい話しだな、と驚きした。


「正義」については…

この回だったかどうか忘れましたが、

「自分を正しいと思い込んでいる人たちほど怖いものはない」

と言う発言があったと思います。

これはもう昔から感じていることで、本当に怖いと思います。

ただ、自分もそういうとこあるな、と言うのはブログやSNSをやって気づきました。

私には、スポーツファンは、選手やコーチたちを批判してはいけない、と言うルールがあります。

(徹底はできてないです)

「いろいろなファンがいてもいいじゃないか」

と言う声には、どうしても賛同できません。

Book Bang「オードリー若林「自分のことを善だと思っている勢いが怖い」多面性を認めない社会に苦言」へのリンク

Book Bang「オードリー若林「正義のラインを越えると人は笑わない」愛のある表現について語る」へのリンク


最後に.全体を振り返って

この番組を全回見て、結局作家とはどういう人たちなのかわかったか、と言うと、それはできませんでした。

いろんな人がいるものだ、と思うとともに、やっぱり変わった人が多いな、とも思いました。

でも、現代人ってみんな変わった面を持っていると思いますし、若林さんがうまく「変わった人」として仕立て上げている気もしました

作家でなくても、こういう番組はできたと思います。


私は、言葉の使い方とかで盛り上がることもあるかな、と予想していました。

でもそういう回は一回もなかったように感じます。

作家さんの番組としては意外でした。


ところで、こんな記事がありました。

「オードリー若林が『ご本、出しときますね?』で引き出す、作家たちの素顔|日刊サイゾー」へのリンク

1ページ目の半分あたりに

「ここで重要なのは、若林は基本、聞き手ではあるが、絶妙なバランスで自分の話も挟むことだ。」

と言う箇所があります。

私も、MCにしてはよく自分のことをしゃべるよなぁ、と感じましたが、おもしろいんでいいや、と思っています。

そこから考えさせられることも多かったですし…

そして長いことオードリーのファンやってますが、結構知らない話題あるなぁ、とも思いました。


結局今まで、「おススメの本」は一冊も読んでません。

興味も持てませんでしたし、読んだことがある本どころか、知っている本も一冊も出てきませんでした。

そういう視聴者がいてもいいんじゃないでしょうか。

それでも全回楽しみに見るほど、この番組はおもしろかったです。


続編を期待しています。


ここまで読んでいただき、どうもありがとうございます。

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